【ポケモンSV S9 最終33位】毒びしTODフリーザー【シングル 構築記事】

 S9最終33位を取ることが出来ましたので構築の解説をしていきます。以前からSV環境で強いのではないかと思っていたフリーザーを軸とした構築になります。

1.構築作成の経緯

 過去世代で使われていたTOD型のフリーザーが使いたいということで構築を組み始めた。みがまもでPPを枯らしつつ零度で有利な運ゲーを押し付けていけるポケモンだが今作は氷タイプにパオジアン、テツノツツミといったトップメタが居るためそこに対抗手段がないのがネックだった。ただ「予め毒びしを撒いておけばこれらのポケモンもみがまもで問題なく倒せるのでは?」ということで水ラオスやパオジアン等にも隙を見せずサイクル要員としても優秀なドヒドイデを毒びし要員として採用。残りの四体は現環境でパワーの高いポケモンを中心に組んでいった。電気の一貫が凄まじいので流行りのドヒドディンルーっぽく見せられる地面枠としてディンルー、低速なパーティなのでキノガッサ対策が必要だろうということでラム持ちのカイリュー、雑に上からスイープしていけて耐性も優秀な眼鏡ハバタクカミ、キョジオーン入りのメタとしておんみつマント持ちの悪ウーラオス、この四体を入れて構築が完成。

2.各ポケモンの紹介

カイリュー@ラムのみ

特性:マルチスケイル 性格:ずぶとい 努力値:H244 B140 C4 D4 S116 テラスタイプ:鋼 技:エアスラッシュれいとうビーム、でんじは、はねやすめ

 ラムのみを持たせやすく入れ得なポケモンなのでとりあえずキノガッサ等の催眠対策枠として採用。前シーズンは打ち合い重視のフルアタ構成で使っていたが受けられやすかったり役割対象以外に腐りやすかったため最低限マヒを入れられて怯みでワンチャン何でも突破できる電磁波エアスラ型。結果的にかなり選出しやすくなったのでこの変更は正解だったように思う。れいとうビームは電磁波が効かない地面タイプへの打点。氷でワンチャンを狙ったりカイリューの突破もかなりしやすくなる。基本的にはキノガッサ入りやガブリアス入り以外にはそんなに出さない。

・ハバタクカミ@こだわり眼鏡

特性:こだいかっせい 性格:ひかえめ 努力値:H228 B36 C116 D4 S124 テラスタイプ:フェアリー 技:シャドーボールムーンフォースハイパーボイス、ほろびのうた

 入れ得ポケモンその2。構築全体が火力不足気味だったため上からスイープしていける枠として採用。シャドボ、ムンフォの二つでほぼすべてのポケモンに等倍以上が取れるのが非常に使いやすい。調整は元々CSおくびょうで使っていたがパオジアンの持ち物無しふいうちすら耐えないのが使いにくすぎたので耐久振りに変更。Cは臆病カミと同じ水準まで振ってSは最速ガブ抜き抜きのライン。実数値でH159 B80となっているがH151 B88になるように振るのもあり。ツツミやカミとの対面に強くしたかったので今回はHの方にガッツリ努力値を割いた。

・悪ウーラオス@おんみつマント

特性:ふかしのこぶし 性格:ようき 努力値:A252 D4 S252 テラスタイプ:フェアリー 技:あんこくきょうだ、ふいうち、ドレインパンチつるぎのまい

 キョジオーン入りに出せて汎用性も高いポケモンとして採用。全体としてサーフゴーに薄めなのとゴツメ耐性、剣舞ふいうちでの抜き性能を評価しての悪ラオス。格闘技はインファイトではなく場持ちがよくなるのとパオジアン対面で強くなれるドレインパンチ。テラスはパオジアン&悪ラオス対面意識で悪格闘量半減できるフェアリー。選出率は低めだがハマる時は一体で簡単に全抜き出来る性能がある。

フリーザー@食べ残し

特性:プレッシャー 性格:ずぶとい 努力値:H220 B196 S92 テラスタイプ:鋼 技:みがわり、まもる、はねやすめ、ぜったいれいど

 今回の構築の軸。みがまもプレッシャーでPPを削り切ったり毒と組み合わせて相手を確実に削りきるコンセプトで採用。耐久力が高く大体の相手に2回は零度を打てるので不利な相手に対するワンチャンス力も高い。また零度や地割れなど相手の一撃技への耐性があるのも優秀でこのポケモンの繰り出し択で一撃技のPPを枯らした後後続と合わせて簡単に相手を倒したり出来るのも非常に優秀。SV環境は全体的にPPが少なめの技が多かったりこだわり持ちも多めに採用されがちなのでこのポケモンのPP枯らしがかなり生きる環境のように思える。S調整は実数値117でガチグマ+最速ガチグマ意識のポケモンを抜けるように若干多めに振っている。これで大体の耐久サーフゴーの上は取れるのでゴルラのPP枯らしをチラつかせつつ対面で零度の試行回数を3回稼ぎやすくなる。テラスタイプは耐性の多さを評価した鋼。こだわり持ちのランドロスカイリューをこのテラスでかなり枯りやすくなるのでおすすめのテラスタル。サーフゴーを確実に狩れるノーマルなんかも面白いかもしれない。

・ディンルー@とつげきチョッキ

特性:わざわいのうつわ 性格:いじっぱり 努力値:H4 A252 B4 D108 S140 テラスタイプ:鋼 技:じしん、ヘビーボンバー、カタストロフィ、じわれ

 電気の一貫を切れる地面枠として採用。ドヒドディンルーで受け回す構築として組んではいないがドヒドディンルーの形を取ることで相手に先入観を与えようというのも若干意識している。ジバコイルやサーフゴーに繰り出しやすいように持ち物はチョッキ。テラスは鋼にしてヘビーボンバーの威力を上げつつツツミやハバタクカミにもかなり強く出られることを意識している。ドヒドディンルーの並びでフェアリーテラスを意識されることが多いので予想外のヘビーボンバーの高火力はかなり相手のプランを崩しやすかった。余った一枠はワンチャン力の高い地割れにしているが基本的にはほとんど打たない。素早さは実数値83調整。役割対象のジバコイルやヒスイヌメルゴンの上を取れる&60族近辺までに地割れを上から打ちやすくなることを意識した調整。

ドヒドイデ@レッドカード

特性:さいせいりょく 性格:のんき 努力値:H252 B252 D4 テラスタイプ:フェアリー 技:どくどく、どくびし、くろいきりじこさいせい

 構築の軸その2。基本的に初手投げをしてどくびしを撒いてフリーザーのおぜん立てをする役割。フリーザーの苦手なウーラオスやパオジアンを大きく牽制出来るのが非常に優秀。毒びしをこのポケモンでまくことで零度の通らないパオジアンやツツミに対してもフリーザーを強気に選出して行ける。持ち物はレッドカード、初手でみがわりを貼ってくるツツミやパオジアンを一旦引かせることで確実に毒びしを踏ませていくことが出来る。テラスタイプは悪ラオス意識でフェアリー。性格はキョジオーンに対して後攻どくどくを打ちたいのでのんき。最遅にしていないが出来れば脱出モロバレルの下を取りたいので最遅にしてもいいかもしれない。ただモロバレルも最遅だと意味が無いので多分気にしなくていい。

3.選出、動かし方

 選出動かし方は再戦かどうかなどでも変わってくるがドヒドイデフリーザー、ディンルー、ハバタクカミの四体から選出することが多い。初手で毒びしを撒いてフリーザーを通すことを基本的に狙っていく。環境に多いポケモンに対しての動かし方を下記に示しておく。

パオジアン・・・初手置きの零度パオジアンは一発目をかわせばフリーザーに一旦引いてレッドカードドヒドイデを再度投げることで毒びしを踏ませることが出来る。剣舞電気テラス型はそのままテラスせずに突っ張るかドヒドイデにテラスを切るorディンルーで透かすの読み合い。一旦毒をいれればフリーザーでみかまもはねやすめしていれば倒せる。

ハバタクカミ・・・基本的に毒びしを撒いておけば何とかなる。対面もそこまで苦にならないポケモンが多いので困ることは少ない。

ウーラオス・・・基本的にドヒドイデで相手をするかハバタクカミで上から倒すかのどちらか。そもそも選出されることが少なめだったかもしれない。

カイリュー・・・じしん神速型はしんそくをみがまもで枯らせば簡単に倒せる。ドヒドイデで毒を入れる展開でも処理できるがみがわり型や鋼テラス等が厳しめなので基本的にフリーザーでPPを枯らすかハバタクカミで対面から倒す方向で相手をしたい。

サーフゴー・・・耐久のわるだくみ型は一旦ドヒドイデで流して次はフリーザーと対面させてゴルラをみがまもで牽制しつつ零度3回打って倒すかディンルーでテラスを切らせてからハバタクカミの一貫を作るかのどちらか。眼鏡型は基本的にドヒドイデ、ディンルー、フリーザーでかなり強く出られるのでそこまで問題にならない。

ディンルー・・・初手置きの挑発型はふきとばしが基本無いのでフリーザーでカモれる。挑発が無い型は毒で削って倒すかもしくは一撃技を当てるか。

ランドロス・・・鉢巻型はかなり面倒だがフリーザーでPPを枯らすかハバタクカミで上からワンパンするか。みがわりビルドはあまり見ないがハバタクカミで対処するか岩技のPPを枯らしながら上からの零度2連にかけるかのどちらか。ランドが居る場合は対策枠としてカイリューの選出もあり。

ガチグマ・・・フリーザーのみがまもで倒すかハバタクカミで上から倒すかのどちらか。

テツノツツミ・・・毒を踏ませてからフリーザー投げで基本的に倒せる。

キョジオーン・・・初手ドヒドイデとかち合ったらどくどくを打ってあとは悪ラオスを出していれば基本負けない。

ガブリアス・・・初手でカイリューを合わせてできればれいとうビームで倒したい。警戒されると若干きつめだがハバタクカミで上から倒すでもなんとかなる。

 とりあえず対主要ポケモンはこんな感じ。動かし方は慣れないと若干難しいかもしれないが毒びし+フリーザーの破壊性能&有利状況を取ってからのTOD性能が凄まじいので慣れれば大体の相手はどうにかなる。

4.きついポケモン

 ランドロスガブリアス剣舞系のパオジアン辺り。一応立ち回りで何とか出来るレベルではあるので使い込んで動かし方をなれるのが大事。

5.結び

 ポテンシャルが高いが若干扱いにくめなフリーザー軸の構築をそれなりの形に出来て二桁順位も取れたということで満足度は結構高めなシーズンでした。対面重視の形以外でもSVで勝てる構築を作れたということで自分の成長を感じられたという意味でも良かったです。レンタルも下に載せておくので試しに使ってみたいという方はどうぞ。実際の対戦動画もyoutubeに上げる予定なのでそちらも興味ある方は見に来ていただければと思います。

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